主食

ニホンザリガニの主食は落ち葉です。
子供の頃、アメリカザリガニに与えていたのはご飯粒や煮干しとかでした。そういった物が一番良いと思っていましたから、一見、何のエネルギーにもならなそうな落ち葉が主食になるとは、ニホンザリガニを飼育するまで知りませんでした。
実際に落ち葉をニホンザリガニに与える時は、しばらくの間水に漬け込んで腐食させます。すると落ち葉に大量の微生物が増殖し、これをザリガニはたんぱく源として摂取しているようです。
落ち葉にも好みがあるようで、種類によっては食べない落ち葉もあるらしいのですが、カエデの落ち葉を好んで食べていると聞いた事があったのでウチではそれを与えています。
落ち葉拾いをしているうちにカエデの葉に魅了されてしまい、一時期はカエデを鉢植えで育てていた時もありました。
落ち葉を主食にしているニホンザリガニにとって広葉樹林はとても重要です。数年前、北海道在住の方に生息地を案内して頂いた事があるのですが、その時に湧き水の側に立っていた一本の木が倒されていたのを見て、「あ~ こういう事されるとザリガニいなくなっちゃうんだよな」と悲しい顔をしていました。
一本の木から落とされる落ち葉。それを主食にしているニホンザリガニにとっては、そういった僅かな自然破壊が生息してい上で致命傷になってしまう事があるようです。

落ち葉を漬け込んでいるバケツ。
水は取り替えず、与え切ったら落ち葉を補充しています。

ニホンザリガニ研究所

ニホンザリガニの飼育、繁殖。北海道と東北の一部にのみ生息している絶滅危惧種。特に青いニホンザリガニはとても希少です。 2008年より、飼育を開始。これまでの飼育、繁殖を通じて感じた事や発見した事を綴っています。

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