初めての飼育

書店でニホンザリガニの存在を知った私は、もっとこのザリガニについて知りたいと思うようになりました。今の時代なら直ぐにスマホで検索するところですが、当時はまだ家にパソコンすらなく、詳しい情報を得られないまま想像だけを膨らましていました。
「どんな生態なんだろ。飼えるのかな? 」
「そういえば昔、あの熱帯魚店に売ってたよな」
「もしかして、あの店に行けば何か情報が得られるかも知れない」
思い立った私は熱帯魚店へ行ってみる事にしました。
お店に着いた私は店員さんにニホンザリガニの情報を聞いてみようと声をかけました。
「ニホンザリガニ売ってませんか?」
「そちらにいますよ」
「えっ?!」
するとそこには驚きの光景が!
なんと大量のニホンザリガニが売られていたのです!
「え!うそうそ!売ってるよ!」みたいな言葉を発しながら水槽にかぶりついた記憶があります。一つの水槽に50匹くらいがうごめいていて、それはまさに宝の山でした。
しばらくうっとりとその姿を眺めていました。

あの頃と同じ
子供の様な眼差しで

その間にも次々と購入されていくザリガニ達。
私も迷う事なくワンペアを購入しました。
衝動的に…
それはそうです。
ずっと飼育してみたいと思っていたんですから。
しかし、これがいけなかった…
12月から始まったザリガニ飼育でしたが、4月下旬の気温上昇と共に水槽の温度も上昇。
この頃の気温は20度を越えてきます。
事前に冷却設備の設置をしていなかった為に対応が遅れ、イレギュラーな脱皮を繰り返したり、脱皮不全を起こしたりしながら死滅していきました。
ニホンザリガニを長期飼育する為には、20度以下の水温管理が必須条件なのです。
ニホンザリガニが売られていたショップの店内。私が産まれた頃に創業した老舗。
ここでニホンザリガニが売られているのを見たのは、20代の時と、即買いした時(2004年前後)の2回だけでした。

これほど大量のニホンザリガニがショップで売られているのを見たのは、これが最初で最後です。


ニホンザリガニ研究所

ニホンザリガニの飼育、繁殖。北海道と東北の一部にのみ生息している絶滅危惧種。特に青いニホンザリガニはとても希少です。 2008年より、飼育を開始。これまでの飼育、繁殖を通じて感じた事や発見した事を綴っています。

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